RTX3070の足かせを外したい!
RTX3070を購入し、AMD FX8350 と4Kモニターの組み合わせでそれほど不満もなく遊べています。
10年以上前のCPU(FX8350)なのですが、4KのゲームをするとRTX3070の負荷が高く、CPUには余裕が出てしまいます。普通はFX8350がボトルネックとなるPCの構成ですが、4K環境だとRTX3070がボトルネック!?それは Horizon Zero Dawn で確認できました。
PC環境
電源:NE550C ATX550W電源
UEFIマザーボード: ASRock970 Pro3 R2.0 Socket AM3+(PCI-Express2.0)
CPU: AMD FX8350 X8 (4.0GHz)
CPUクーラー:白虎 弐(Byakko2)AMD専用
メモリ:DDR3 1600 (PC3-12800) 4GB CL11 KVR16N11S8/4 × 4枚 = 16GB
ストレージ: M.2 NVME SSD (WDS500G2B0C)、SSD 256GB(THNSNH256GCST)
グラフィックボード: ZOTAC GAMING GeForce RTX 3070 Twin Edge OC LHR
モニター : BenQ EW3270U(31.5インチ 4Kモニタ )
OS : Windwos10 Pro バージョン21H2
とはいえ、PCIe2.0のマザーボードにPCIe4.0のRTX3070を挿しており、「RTX3070の性能が出し切れているのか?PCIe4.0環境でのびのびと動かしてあげたい!」という思いが強くなりました。
PCIe2.0は足かせなのか?
と思ったのも束の間、4K描画でアップアップになっているRTX3070にとって、PCIe2.0は本当に足かせなのだろうか?という疑問が沸いてきました。
描画の命令はPCIeを介してCPU→GPUに渡されます。CPUがFX8350でもGPU使用率が100%になっている、ということは、PCIe2.0でも十分CPUからの命令は伝わっており、GPUがCPUの命令に追い付いていない、ということです。
だったらPCIe4.0にしたところであまり意味はありません。
4K出力ならやっぱりCPUはFX8350で十分?
4K出力はPCIe4.0環境で改善する?
使用率が100%のGPUに対し、PCIe2.0をPCIe4.0に変えCPUの性能を上げる、ということは、アップアップのGPUに更に追い打ちをかける、ということです。効果があるとは思えません。
でも、そう単純な事では無いのでしょうね。FX8350 がボトルネックになっている処理も当然たくさんあるはずです。
実際はどうなるのか?単純にRTX3070の仕様に合ったインフラに整備し、4K出力のパフォーマンスが上がるか試してみたい!という気持ちになりました。
要するに、早い話がハードウェアをいじりたくなってきた、ということです。
楽しくなってきました。
PCIe4.0に対応した安いマザーボードは?
今回もなるべく安く楽しむことにします。
ゲームがメインなら、シングルコアの性能が高い intel core i シリーズがおすすめ、という情報を聞き、今回は intel にしてみようかと参考までに価格を調べたところ、一番安いCore i3 12100F が15,000円前後です。
PCIe4.0に対応したcore i 12世代用マザーボードは13,000円程度。
うーん…。中途半端の価格で性能もそれなり。
今までずっとAMDのCPUを使っていたので、やはり今回もAMDかな。
PCIe4.0に対応したマザーボードで価格が安いのはチップセットがB550の物でした。11,000円前後です。これを候補としました。
PCI4.0に対応したCPUは?Ryzenは複雑…
Vermeer、Matisse、ezanne、Renoir、Picasso とは?
次にCPUは何にしようか、とマザーボードASRock B550M-HDV の仕様を確認しました。
しかし、PCIeの仕様が難しい…。ぱっと見全然理解できません。
拡張スロット | AMD Ryzen シリーズ CPU (Vermeer および Matisse) 1 x PCI Express 4.0 x16 スロット (PCIE1: x16 モード)* AMD Ryzen シリーズ APU (Cezanne および Renoir) 1 x PCI Express 3.0 x16 スロット (PCIE1: x16 モード)* AMD Ryzen シリーズ APU (Picasso) 1 x PCI Express 3.0 x16 スロット (PCIE1: x8 モード)* 1 x PCI Express 3.0 x1 スロット *起動ディスクとして NVMe SSD に対応 |
PCIe4.0 x16、PCIe3.0 x16が2本、計3本の x16スロットと、PCIe3.0 x1のスロットが1本あるのかな?と思いましたが、マザーボードの写真を見てもPCIe x16のスロットは1本しかありません。
そもそもVermeer、Matisse、ezanne、Renoir、Picasso。とは何ぞや?
色々調べてやっとコアの愛称(コードネーム)であることが分かりました。ASRockの一覧で確認できます。5950X のコアは “Vermeer” です。
RyzenのPCIe4.0対応は型番では無く愛称で判断
RyzenがPCIe4.0に対応している・していない、を見分けるのは型番では難しいです。対応しているRyzenの外箱には”PCIe GEN 4 READY”と書かれていますけどね。箱が見れないと分かりません。
PCIe4.0対応しているかどうかは、 ASRock B550M-HDV の拡張スロットの説明にあるようにコアの愛称で判断します。
これを理解した上でASRock B550M-HDV の仕様を説明すると、
(ASRock B550M-HDV のPCIeスロットの仕様)
PCIe x16のスロットが1つあり、
・CPUのコアがVermeer および Matisseの場合、PCIe4.0 x16として動作
・APUのコアがCezanne および Renoirの場合、 PCIe 3.0 x16として動作
・APU のPicassoの場合、 PCIe 3.0 x8として動作
別にPCIe3.0 x1 のスロットがある
ということになります。
ASRock B550M-HDV のPCIe x16 のスロットは、CPU(APU)によって動作が変わる、ということですね。ちなみにAPUはGPU機能がついたCPUのことです。
具体的に例を挙げると、Ryzen5 5600(Vermeer )や Ryzen3 3100(Matisse)はPCIe4.0 で動作するが、Ryzen7 5700G(Cezanne)や Ryzen3 4100(Renoir)ではPCIe3.0 で動作する、ということです。
Ryzen5 5600 がPCIe4.0に対応しているんだから、上位のRyzen7 5700Gも対応しているだろう、と型番で判断すると痛い目に合う、ってことですね。
PCIe4.0に対応するのが Vermeer か Matisse だと分かりましたが、Vermeer で一番安い Ryze5 5600 でも2万円位するので、候補はMatisse のRyzen 3 3100、Ryzen 5 3500、3600としました。販売されて日が経つので新品で購入するつもりはありません。
決定した構成
散々見比べ、以下を買い換えることにしました。
マザーボード: 【旧】ASRock970 Pro3 R2.0 Socket AM3+(PCI-Express2.0)
→【新】 ASRock B550M-HDV Socket AM4(PCI-Express4.0)
CPU: 【旧】AMD FX8350 X8 (4.0GHz)
→【新】AMD Ryzen5 3600(3.6 GHz)
メモリ:【旧】DDR3 1600 (PC3-12800) 4GB CL11 KVR16N11S8/4 × 4枚 = 16GB
→【新】DDR4 PC4-21300 8GB × 2枚 = 16GB
CPUは悩みましたが、FX8350が4コア8スレッドなので、気持ち的にそれより上回るスペックにしておきたくて Ryzen5 3600にしました。メルカリで9,000円前後です。
メモリはこの際32GBにしておこうかとも考えましたが、ゲーム用途で16GBを超えることは無さそうなので今回も16GBにしました。ドスパラで5,000円以下です。
マザーボードが11,000円前後なので、合計で25,000円ほどになります。
まとめ
4Kモニターでゲームをすると、CPUが10年前の AMD FX 8350 であっても GeForce RTX3070の使用率が100%となり、GPUがボトルネックとなっているように見えます。
CPU⇒GPUのバスをPCIe2.0からPCIe4.0にし、CPUの性能も上げても、CPU(Ryzen5 3600)⇒ GPU(RTX3070)への情報量が増えるだけで、GPU使用率が100%が解決するとは思えませんが、PC全体としてのスペックは良くなるため、何かしら改善があることに期待します。
25,000円でどれだけ効果が出るのか?楽しみですが、理屈上はGPU負荷軽減にはならないため、あまり期待しないでおきます。
ハードウェアいじりでしばらく楽しめそうです。結果は後日報告します。
コメント